四日市別院はその昔「九州御坊」と称され、九州一円を管轄する主要な寺院でした。 文政8年(1825年)に完成した重層の本堂は明治維新の動乱の中で焼失し、九州中の門信徒が力を合わせて明治13年(1880年)に再建されました。九州最大級の本堂(国登録有形文化財)や、江戸時代から伝わる二階建二重の山門(県指定有形文化財)等、木造建築物は荘厳な雰囲気を醸しだしています。 毎年12月12日から16日まで宗祖親鸞聖人の御命日をご縁とする報恩講(お取り越し)が勤まり、期間中多くの参拝者で賑わいます。 大伽藍の東西本願寺の別院が甍を並べる地区は全国的にも少なく、門前町の様子を今に伝えています。 (2021.3)